病院長 柴田 朋彦Tomohiko Shibata
聖ヨゼフ病院は、1946年第4代米海軍横須賀基地司令官であったデッカー大佐が地域の復興のためにはキリスト教の精神が不可欠と考えられ、旧海軍の横須賀海仁会病院を聖母訪問会ブルトン司教に託され開院いたしました。開院後70年以上の歴史を経て、この度2020年3月病院の建物は新たに生まれ変わりました。
聖ヨゼフ病院の理念は「キリストの生き方に基づいた惜しみない人間愛」です。私たちの使命は、生命の尊厳を守り良質で温かい医療を地域の皆様に提供することにあります。現在、聖ヨゼフ病院では専門性にとらわれない内科診療と高度な整形外科診療、さらに内科と整形外科が連携した質の高いリウマチ診療を地域に提供しております。また、急性期医療のみならず、地域包括ケア、療養、訪問看護、訪問診療など幅広い診療活動を行っております。今回、新病院完成にあたり聖ヨゼフ病院の特色をより一層前面に出して、地域医療に貢献できるよう努めて参りたいと考えております。
この度、聖ヨゼフ病院では、質の高い地域医療の在り方の研究・推進を目的として「地域包括ケア推進センター」を設立いたしました。ここでは、超高齢社会における地域包括ケアシステムの構築に向けて医療と介護の積極的連携や在宅医療と病院機能との緊密な連携を促進し、横須賀市における地域包括ケア拠点病院としての役割を充実させていきたいと考えております。そのためには、病・診連携、病・病連携がより重要となります。また、看護学系大学や医学部と地域医療、地域包括ケアに関する共同研究などを含めた人的交流を図り、将来、地域医療に貢献しうる医療者の育成にも力を注いでいく所存です。
75年という長い間、地域医療の向上に貢献してきた聖ヨゼフ病院が、新棟完成を契機により発展するように努力して参りますので、皆様のご支援、ご協力をお願い申し上げます。