臨床検査科

検査科のご紹介

検査室では臨床検査技師9名、看護師1名が所属しています。
臨床検査技師の仕事は大きく分けて【検体検査】と【生理機能検査】に分かれています。
患者様から採取した血液や尿などを機械で分析するのが検体検査、心電図検査やエコー検査のように患者さんと一対一で向き合いながら実施するのが生理機能検査です。
どちらも病気の可能性を早期に見つけることや、治療の効果・副作用の有無を調べる目的で行います。
患者様に安心して検査を受けて頂くことを第一に考え、また迅速かつ正確な結果を報告するため日々努めております。
また、外来採血業務も担当しています。

外来採血

外来採血
『採血』という医療行為に対する患者様の不安を少しでも軽減するため、スタッフ一同日々採血技術の向上を図り丁寧な対応を心掛けています。
採血室は、検査室に直結しており、患者様の検体をよりスピーディーに検査に回すことができ迅速に検査結果の提供ができるよう体制を整えています。

【ご協力のお願い】

当院は採血のご案内の際、お名前で呼び出しをしています。
お名前で呼び出しを希望されない患者様は総合受付にてお申し出ください。
また、採血前に本人確認のため生年月日とお名前を伺っています。
その他に、以下の場合にはスタッフにお申し出ください。
  • 消毒薬(アルコール)にかゆみや発疹等の過敏症をお持ちの方
  • テープにかゆみや発疹等の過敏症をお持ちの方
  • 採血時にご気分が悪くなられる方
  • 乳房切除手術を受けられた方
  • 血液透析を受けられている方
  • ワーファリンやアスピリンなどの血液をサラサラにするお薬を服用されている方

【採血後の注意事項】

採血後は、青あざ(皮下血腫)ができないよう、採血箇所を少なくとも5分間揉まずに圧迫止血をしてください。
血液をサラサラにするお薬を服用されている方は、さらに長めに圧迫止血していただく必要があります。
なお、採血当日の入浴は差し支えありません。

検体検査

生化学・免疫学検査

  • 生化学検査肝機能・腎機能・脂質検査などを調べ、体のどこに異常があるのか、また炎症や栄養状態・電解質のバランスなどを調べます。
  • 免疫学検査肝炎ウイルス・梅毒などの感染症の有無や、甲状腺ホルモン、がんの指標となる腫瘍マーカー、BNP(心筋障害の指標)などを調べます。

血液検査

  • 血球算定・血液像検査分析装置を用いて、貧血や炎症などの有無を調べます。血液像検査では必要に応じて血液塗抹標本を作製し、顕微鏡を用い白血球分類も行っています。
  • 凝固検査出血した時の血液の固まり具合を調べます。この検査にはワーファリンなどの薬剤の投与指標となる項目も含まれます。
  • 血液ガス検査血液中に含まれる酸素や二酸化炭素の量、pHなどを調べます。

一般検査

  • 尿定性・尿沈渣検査尿定性検査では試験紙を用いて、糖や蛋白質、潜血などの有無を調べます。尿沈渣検査では尿沈渣標本を作製し、顕微鏡を用い細胞などの分類をしています。
  • 便潜血検査(免疫学法)一日または二日間の便を用いて、消化管からの出血の有無を調べます。
  • その他腹水、胸水等の検査を行っています。

輸血検査

輸血をする際に必要な検査(血液型検査、不規則性抗体検査、交差適合試験)を用手法にて実施しています。また血液製剤の保管管理を適切な温度や条件のもとで行っています。

  • 血液型検査
  • 抗体スクリーニング、交差適合試験

細菌検査

咽頭・鼻腔擦過、尿、便などからウイルスや細菌の抗原を検出し、感染の有無を調べます。

  • インフルエンザウイルス抗原
  • 新型コロナウイルス抗原 等

その他

細菌検査(病気をもたらす細菌や真菌を調べる検査)や、病理・細胞診検査(手術や内視鏡で採取した組織や細胞・尿や喀痰等に含まれる細胞が良性か悪性かを調べる検査)を行っています。
その他に、腫瘍マーカーなどの特殊検査は検査センターへ外注しているため、検査結果は約1週間前後かかります。

生理機能検査

生理機能検査では心電図検査・肺機能検査・血圧脈波検査(ABI/PWV)・神経伝導検査・超音波検査(エコー検査)・簡易型睡眠時無呼吸検査(SAS検査)を行っています。

心電図検査

心電図12誘導検査は心臓が動くときに発生する微弱な電気信号を記録します。
検査時間は5~10分と短時間で痛みのない検査です。
心電図検査の他に、ホルター心電図検査(24時間心電図検査)、運動負荷心電図検査(マスター2階段負荷検査)を行っています。

肺機能検査

肺機能検査はマウスピースを口にくわえ鼻をクリップで止めた状態で、肺活量や肺の機能を調べる検査です。
検査時間は15~20分程度で検査が終了します。

超音波検査(エコー検査)

超音波検査は超音波を用いて体の内部をリアルタイムに画像化する検査です。
超音波検査は放射線による被爆がない検査です。
体への負担が少なく、妊娠されている方やお子さまでも検査を受けることができます。
検査時間は20~30分程度かかります。
腹部心臓頸動脈甲状腺下肢静脈などの検査を実施しています。